AI ENGINEERING PRO · 全20回 · 1回15分くらいで読めます
AIエンジニアリング講座・実践編
使いこなせる人から、壊れにくい仕組みを設計する人へ。入門編と同じ「プロンプト → コンテキスト → ハーネス → ループ → グラフ → いま」の順番で、各段を仕組みの内側から見直します。何がなぜ効くのか、どこで気づかないうちに壊れるのか、どう測るのか。公式のドキュメントや研究を根拠にしながら、自分が自分の自動化で実際に踏んだ失敗もそのまま材料にしています。
こんな人向け:Claude Code などを毎日使い、CLAUDE.md・スキル・フック・定時実行のどれかを自分で組んだことがある人
この講座を読み終えると、こんなことができるようになります。
- 指示・前提・検査・くり返し・構造の5つを、「どこで歯止めをかけるか」の選び方として説明できる
- AIが一度に読める量の限りを知り、前提を3段に配り分けられる
- フックと評価セットで、「守らせる」「測る」を読み物ではなく仕組みにできる
- 定時実行の仕組みに、止め方・見張り・何度動かしても同じ結果になる作りを、最初から入れられる
- 新しい機能やサービスを、壁と段の地図の上で落ち着いて評価し、要らないものを減らせる
入門編(AIエンジニアリング講座)と同じ順番です。どの回にも、仕組みの説明、出典、答えのある演習、よくある思い違いがあります。少し難しいと感じるくらいの深さにしています。専門用語は、初めて出たところで括弧に説明を付けるか、※番号を付けてページの終わりの用語メモで説明しています。
履修 0 / 20 回
第1部 · 序章なぜ深く知るのか
使いこなせる人が次にぶつかる壁と、5つの段を「どこで歯止めをかけるか」で読み直す地図。
第2部 · 第1世代プロンプト
指示を、迷わせない仕様書として書き、出力の形を決め、うまくいかない原因を切り分ける段。
指示を、迷わせない仕様書として書く
役割・背景・例・手順・形の5原則は入口です。実践では、AIが迷いそうな場所を、書く側が先にふさいでおきます。この回では、Anthropic の公式の書き方の指針を根拠に、なぜその書き方が効くのかまで確かめます。
読む →出力の形を決めて、後ろの処理との約束にする
人が読む答えなら、多少形がずれても困りません。でも、その答えを次の処理が読むなら話は別です。この回では、出力の形がなぜ崩れるのかを仕組みから見て、AIの機能で防げる範囲と、自分のコードで確かめるしかない範囲の境目を引きます。
読む →指示がうまくいかないとき、原因を切り分ける
第1世代の区切りの回です。うまくいかない指示を、なんとなく書き直すのをやめて、原因を切り分けます。あわせて、何回試せば「直った」と言えるのかを、確率で確かめます。最後に、切り分けても越えられない第1世代の限界を見ます。
読む →第3部 · 第2世代コンテキスト
AIが一度に読める量の限りを知り、前提を「いつも読む・必要なときに読む・探して読む」に分ける段。
AIが一度に読める量には限りがある。何で埋まっているかを知る
AIが一度に読める量(コンテキストウィンドウ)は年々大きくなりました。それでも、たくさん入れるほど良い答えが返るわけではありません。この回では、その窓が実際に何で埋まっているのか、多く入れると何が起きるのかを、研究とドキュメントを根拠に確かめます。
読む →前提を「いつも読む・必要なときに読む・探して読む」の3段に分ける
前提を全部 CLAUDE.md に書くと、すぐに長くなり、守られにくくなります。この回では、前提を「いつ読ませるか」で3段に配り分けます。それぞれの段で、Claude Code が実際にどう読み込んでいるかを、ドキュメントで確かめながら進めます。
読む →前提が古くなるとき。書いても守られないのは、第2世代の限界
第2世代の区切りの回です。前提のファイルを育ててきた人ほど、いつか「書いてあるのに守られない」に出会います。この回では、前提がどう古くなるのかを3つの形に分け、減らし方を決めます。そして、ことばでは越えられない限界を確かめます。
読む →第4部 · 第3世代ハーネス
守らせたいことを、読ませるのではなく機械で止め、合格を測る段。
守らせたいことは、読ませずに機械で止める(フック)
第3世代、ハーネスです。実践編ではまず、AIの作業の前後に自分のコードを差し込む「フック」を扱います。ことばの歯止めを、必ず効く歯止めに変える道具です。ただし、フックにも「時間切れになると止めずに通してしまう」といった落とし穴があります。そこまで含めて、ドキュメントで確かめます。
読む →合格を測る。テスト・AIの採点・評価セット
入門編では「合格の条件を先に決める」を学びました。実践編では、その条件を実際に測る道具をそろえます。測れない改善は、本当に改善なのかわかりません。この回では、Anthropic の評価の記事と、AIに採点させるときの偏りの研究を根拠に進めます。
読む →「確かめたつもり」をなくす。第3世代の限界
第3世代の区切りの回です。テストが通っても、本番で動かないことがあります。確かめた場所と、実際に動く場所がずれているからです。この回では、自分の環境で実際に起きた「確かめたつもり」を4つの形に分けて、それぞれの防ぎ方を決めます。
読む →第5部 · 第4世代ループ
人がいない時間に回し、気づかないうちに壊れないようにする段。
人がいない時間に回すための、5つの部品
第4世代、ループです。第3世代で作った「1回分の仕組み」を、人がいない時間に回します。この回では、最低限そろえておく5つの部品を、macOS の launchd と Claude Code の画面なしのモードを例に見ていきます。
読む →気づかないうちに壊れる仕組みを、気づける仕組みにする
ループでいちばん怖いのは、止まることではなく、止まったことに気づかないことです。この回では、止め方とセットで「気づき方」を最初から作ります。Google の運用の考え方を手がかりに、自分の環境で実際に見つけた失敗を材料にします。
読む →一本道のループが絡まってきたら。第4世代の限界
第4世代の区切りの回です。ループに条件を足していくと、ある時点で指示の中が「もし〜なら」だらけになります。この回では、決まった分かれ道をコードに出して絡まりをほどく方法と、それでも残るものを見ます。
読む →第6部 · 第5世代グラフ
窓(文脈)を分けて、判断と同時進行を形にする段。
第7部 · いまグラフのあと(2026年のいま)
流れを組むAI、何日も働くAI、借りられる部品を、設計する側から使う。
仕事の流れをAIに組ませるとき、何を渡すか
2026年には、AIが仕事の中身を見て、その場で手伝い役を割り振る「動的ワークフロー」が使えるようになってきました。この回では、任せる側として何を渡し、何を見て、どこで任せるのをやめるかを整理します。
読む →何日も続く作業を任せるときの設計。引き継ぎ・区切り・外の判定
AIが一人でやり切れる作業の長さは、ここ数年で大きく伸びてきました。何時間、何日と1つの目標に向かうとき、AIは途中で窓が尽き、記憶が途切れます。この回では、Anthropic が長時間の作業のために作った仕組みを手がかりに、引き継ぎの設計を見ていきます。人のチームの引き継ぎとよく似ています。
読む →部品を選ぶ。スキル・MCP・借りられる仕組み
スキル、MCP、マネージドのエージェント。2026年には、仕組みの部品が次々に「借りられる」ようになりました。この回では、何をどの部品にするかの選び方と、部品を組み合わせたときに生まれる危ない組み合わせを見ます。
読む →設計する人に残る仕事。仕様・合格・元に戻せないことの責任
仕組みの多くをAIに任せられるようになっても、設計する人の仕事はなくなりません。むしろ、何が人の仕事として残るのかが、はっきりしてきます。この回では、その3つと、新しい機能や名前との付き合い方を考えます。
読む →第8部 · 総括まとめ
作った仕組みを棚卸しし、減らす判断までを設計に含める。
「5世代」は業界の公式な区分ではなく、学ぶための整理のしかたです。第7部のサービスや機能は2026年10月時点の情報で、名前や内容は変わることがあります。