第4部 届ける · 第10回 / 全12回 · 10分くらい
1つの素材を、いくつもの場所へ。まず自分の場所に出す
記事、SNS、動画、メール。発信の場所が増えるほど、1つずつ書く手間も増えます。この回では、1つの素材をいくつもの場所に合わせて出す方法と、その元を自分の場所に置いておく理由を考えます。
履修 0 / 12 回
この回を読み終えると、できるようになること
- POSSE(まず自分の場所に出し、ほかの場所に写しを置く)の考え方と、その理由を説明できる
- 1つの素材を、場所ごとの形(長さ・入口・読まれ方)に合わせて作り直せる
- 場所ごとの役割を決め、無理なく続けられる組み合わせを選べる
専門用語は、初めて出たところで括弧に短い説明を付けています。説明が長くなるものには ※番号を付け、ページの終わりの用語メモにまとめました。
1他人の場所だけに置くと、いつか届かなくなる
2自分の場所は、届け先の「元」になる
自分のサイトや、メールで届けるお便り(ニュースレター)は、届く範囲を自分で決められる場所です。SNS の仕組みが変わっても、サイトの記事は残り、お便りは登録した人に届きます。
第9回の「本当のファン」とのつながりは、こうした自分の場所に積み上がります。SNS は入口として使い、深く読んでくれる人を自分の場所へ案内する。この流れを作っておくと、どこかの仕組みが変わっても、つながりは消えません。
31つの素材を、場所の形に合わせて作り直す
同じ素材でも、場所によって合う形が違います。
| 場所 | 長さ | 役割 |
|---|---|---|
| 自分のサイト・note | 長い(数千字) | 元の記事。判断の理由と数字まで書く |
| X・Threads | 短い(数百字) | 入口。いちばん意外な1点だけを書き、元へのリンクを置く |
| お便り(メール) | 中くらい | 近況と、今週書いたものへの案内。読者との直接の線 |
| 動画 | 数分 | 画面の動きで伝わるもの(操作、変化の前後) |
短い場所に長い記事を縮めて載せるのではなく、いちばん意外な1点を選んで、それだけを書きます。全部を伝えようとすると、どこでも読まれにくくなります。
4作り直しの作業は、AIに任せやすい
元の記事から、SNS 向けの短い文、お便り向けの案内文を作る作業は、AIがとても得意です。元の記事と場所ごとの条件(長さ、文体、入れるリンク)を渡せば、下書きが一度にそろいます。
ここでも、最後の言い回しは自分で直します。特に短い文は、言葉の選び方1つで印象が変わるので、AIの下書きをそのまま出すと、自分らしくない文が並びやすくなります。
5場所を増やしすぎない
場所を増やすと、そのぶん作り直す手間と、反応を見る手間が増えます。第5回の「同時に進めるのは2つまで」は、発信の場所にも当てはまります。
おすすめは、元になる自分の場所を1つ、入口を1〜2つから始めることです。たとえば「note に書いて、X で案内する」。続けられるとわかってから、場所を足します。届く場所が多いことより、同じ場所に続けて出すことのほうが、つながりを作るうえで効きます。
誤解よくある思い違い
SNS でたくさん届けば、それで十分
SNS で誰に届くかは、その場所の仕組みが決めます。深く読んでくれる人を、自分のサイトやお便りへ案内する流れを作っておきます。
発信の場所は多いほど、多くの人に届く
場所が増えるほど手間も増え、続かなくなりがちです。元の場所1つと入口1〜2つで、続けることを優先します。
演習手を動かして確かめる
演習1
「AIに作らせた仕組みが、5か月間一度も動いていなかったことに気づいた話」という記事を note に書きました。X 向けの入口の文を、200字以内で考えてください。
答えを見る
例:「毎日『成功』と記録されていたバックアップが、5か月間一度も動いていませんでした。送り先が空のときに『何もせず正常終了』する作りだったからです。『動いたか』ではなく『届いたか』を見る仕組みに直した話を書きました。(リンク)」
いちばん意外な1点(5か月、毎日成功の記録)を先頭に置き、理由を1文、学びを1文にしています。全部を説明しようとせず、続きは元の記事に任せます。
頼み方そのまま使える頼み方の例
次の記事を、場所ごとの形に作り直した下書きを作ってください。
- X(200字以内):いちばん意外な1点と、元の記事へのリンク
- お便り(400字以内):近況として、記事を読む理由を1つ添えて案内
- 文体は下のルールに合わせる。最後の言い回しは自分で直すので、下書きまでで止める
元の記事:(貼る)
文体ルール:(あれば貼る) 用語メモ本文の ※番号の説明
出典確かめた資料(2026年10月時点)
- IndieWeb「POSSE」 まず自分のサイトに出し、ほかの場所には元へのリンクつきの写しを置く。