第7部 グラフのあと — 2026年のいま · 第17回 / 全20回
何日も働くAI — 長時間エージェントと記憶
AIが1回の会話で終わらず、何時間、何日にもわたって1つの目標に向かって働く。こうした「長時間動くエージェント」が、2026年の大きなテーマになっています。
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できる仕事の長さが伸びている
AIが一人でやり切れる作業の長さは、ここ数年、およそ7か月ごとに倍になってきた、という測定があります(METR という研究団体の調べ)。今後もこの調子で伸びるかはわかりませんが、「数分の作業」から「数時間〜数日の作業」へ、任せられる大きさが変わってきています。
壁は「途中で記憶が切れる」こと
AIが一度に覚えておける量には限りがあり、長い作業では途中で前のことを忘れます。そこで、計画・進み具合・決めたことをAIの外のファイルに書き出し、次の回はそれを読んで続きから始めます。第2世代の「前提をファイルに置く」を、AI自身が自分のためにやる形です。
「完了」をAIに決めさせない
AIは自分の仕事を甘く見積もり、早めに「終わりました」と言いがちだと言われています。だから、完成の条件を先に渡し、別の確かめ役が判定する作りにします。Anthropic の Managed Agents にも、完成の条件(Outcomes)を渡して判定させる機能が5月に加わりました。
記憶と振り返り
長く働くAIには、過去の作業から学ぶ「記憶」の仕組みも加わってきました。たとえば Anthropic は、過去の作業記録を読み返して記憶を整理する機能(Dreams)を、5月に研究段階として公開しています。人で言えば、日報を読み返して手順書を直すことに近いです。
わたしも、長い作業を任せるときは「計画のファイル」と「進み具合のファイル」を先に作ってもらい、途中で止まっても続きから再開できるようにしています。仕組みの名前が新しくなっても、やっていることは第2〜第4世代の組み合わせだと感じています。
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